「ゆうちょ銀行は法定雇用率を達成しているの?」そんな疑問をわかりやすく解説します。
株式会社ゆうちょ銀行とは?
株式会社ゆうちょ銀行は、日本郵政グループの中核を担う銀行であり、全国の郵便局ネットワークを活かして幅広い金融サービスを提供しています。
個人向け預金では国内最大規模の残高を誇り、地域社会に根ざした金融インフラとして重要な役割を担っています。
会社概要

会社名 | 株式会社ゆうちょ銀行 |
---|---|
所在地 | 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 |
設立年 | 2006年9月1日 |
資本金 | 3兆5,000億円 |
代表者 | 取締役兼代表執行役社長 笠間 貴之 |
従業員数 | 約13,000人(単体・2024年3月末時点) |
上場市場 | プライム市場(7182) |
公式サイト | https://www.jp-bank.japanpost.jp/ |
主な事業内容
- 預金業務(国内最大規模の預金残高)
- 投資信託や国債の販売
- 保険代理業務
- ATMネットワーク運営
金融業界における位置づけ
ゆうちょ銀行は、日本郵政グループの中核金融機関として、全国に広がる郵便局ネットワークを活用した幅広いサービスを提供しています。特に預金残高では国内最大級を誇り、個人の生活に身近な金融インフラとして大きな存在感を持っています。
日本郵政株式会社とゆうちょ銀行の関係
株式会社ゆうちょ銀行は、日本郵政グループに属する金融子会社です。日本郵政株式会社はグループの持株会社として、郵便・物流・銀行・保険といった事業を統括しています。その中で、ゆうちょ銀行は銀行事業を担う中核会社として位置づけられています。
具体的には、日本郵政株式会社の傘下には以下の主要会社があります。
- 日本郵便株式会社(郵便・物流事業)
- 株式会社ゆうちょ銀行(銀行事業)
- かんぽ生命保険株式会社(保険事業)
このように、ゆうちょ銀行は独立した銀行として営業していますが、日本郵政グループの一員として、郵便局ネットワークを活用し全国規模で金融サービスを提供しています。
ゆうちょ銀行グループ会社一覧
会社名 | 事業内容 | 公式サイト |
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日本郵政株式会社 | グループ持株会社(郵便・物流、金融) | https://www.japanpost.jp/ |
かんぽ生命保険株式会社 | 生命保険業務 | https://www.jp-life.japanpost.jp/ |
JPインベストメント株式会社 | 投資事業 | https://www.jp-investment.co.jp/ |
ゆうちょ銀行と障がい者雇用
ゆうちょ銀行は、日本郵政グループの一員として障がい者雇用の推進に取り組んでいます。単体として特例子会社は持っていませんが、グループ全体で特例子会社を設立し、障がいのある社員が安心して働ける職場環境を整備しています。
特例子会社「ゆうせいチャレンジド株式会社」

日本郵政グループでは、2007年にゆうせいチャレンジド株式会社を設立しました。厚生労働省の認定を受けた特例子会社であり、障がいのある社員が能力を発揮できるように多様な職域を用意し、グループ全体の法定雇用率達成に大きく貢献しています。
具体的な業務内容
- データ入力や文書電子化(スキャニング・OCR処理)
- 印刷・発送などの事務サポート業務
- オフィス環境整備や軽作業
障がい者雇用の特徴
- 幅広い職域: 事務系から軽作業まで、特性に応じた業務を用意
- 定着支援: ジョブコーチや研修制度で安心して働ける環境を整備
- グループ全体での推進: ゆうちょ銀行単体ではなく、日本郵政グループ全体で障がい者雇用を拡大
法定雇用率とは?
法定雇用率とは、障害者雇用促進法に基づき、企業や官公庁などが雇用しなければならない「障がい者の割合」を示したものです。すべての事業主に適用され、未達成の場合は行政指導や納付金制度の対象となります。
法定雇用率の定義と仕組み
常用労働者を一定数以上雇っている事業主は、その従業員総数に対して障がい者を一定割合以上雇用することが義務付けられています。
この割合(雇用率)は厚生労働省が定め、社会情勢や障がい者雇用の状況に応じて段階的に引き上げられています。
対象企業と義務内容
- 民間企業:従業員43.5人以上で雇用義務が発生
- 国・地方公共団体:すべての機関に適用
- 独立行政法人など:同様に雇用義務あり
対象企業は法定雇用率を満たすよう障がい者を雇用しなければなりません。未達成の場合、障害者雇用納付金の負担や行政からの指導を受ける可能性があります。

計算方法と対象労働者
必要な障がい者雇用人数は、以下の計算式で算出されます。
常用労働者数 × 法定雇用率 = 必要な障がい者雇用人数
現在(2024年4月〜)の民間企業の法定雇用率は2.5%、2026年7月からは2.7%に引き上げられる予定です。
たとえば、従業員が1万3千人規模の企業であれば、2024年時点で325人以上、2026年以降は351人以上の障がい者雇用が必要となります。

ゆうちょ銀行は法定雇用率を達成してる?

ゆうちょ銀行単体での雇用率
ゆうちょ銀行は公式サイトのサステナビリティ情報にて、法定雇用率を上回る水準で障がい者を雇用していると明言しています。
従業員数は約1万3千人規模であり、2024年の法定雇用率2.5%に基づくと約325人以上、2026年の2.7%では約351人以上の障がい者雇用が必要です。この水準を満たし、さらに上回る雇用を実現していることが確認できます。(詳細はコチラ)
日本郵政グループ全体での雇用率
日本郵政グループ全体としても、特例子会社「ゆうせいチャレンジド株式会社」を中心に数千人規模の障がい者雇用を行っており、毎年のCSRレポートで法定雇用率を達成していることが公表されています。単体・グループ双方で安定的に雇用を推進している点が大きな特徴です。
このことから、ゆうちょ銀行は単体としても法定雇用率を上回り、グループ全体でも確実に達成しているといえます。
『金融業界』各社の法定雇用率
「金融業界の各社は法定雇用率を達成しているのか?」会社ごとにまとめていますので是非ご覧ください。
メガバンク・銀行
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)×法定雇用率
- 三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)×法定雇用率
- ゆうちょ銀行×法定雇用率
- みずほフィナンシャルグループ×法定雇用率
- 株式会社りそなホールディングス
証券会社・投資銀行
- 野村ホールディングス×法定雇用率
- 大和証券グループ本社×法定雇用率
- SMBC日興証券×法定雇用率
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券(MUFG系)
- SBIホールディングス(SBI証券)
- 楽天グループ×法定雇用率
- マネックスグループ×法定雇用率
保険会社(生命保険・損害保険)
- 日本生命保険(ニッセイ)×法定雇用率
- 第一生命×法定雇用率
- 明治安田生命保険×法定雇用率
- 住友生命保険(スミセイ)×法定雇用率
- 東京海上ホールディングス×法定雇用率
- 損害保険ジャパン(SOMPO)×法定雇用率
- MS&ADインシュアランスグループ×法定雇用率
- アフラック生命保険×法定雇用率
- プルデンシャル生命保険×法定雇用率
信託銀行・その他金融サービス
- 三井住友信託銀行
- 三菱UFJ信託銀行
- みずほ信託銀行
- オリックス株式会社×法定雇用率
- 株式会社ジャックス×法定雇用率
- クレディセゾン×法定雇用率
- イオンクレジットサービス(イオングループ系)